「派遣薬剤師として働いてみたい・・・」
「派遣薬剤師のメリット・デメリットが知りたい・・・」
「派遣薬剤師の時給ってどれくらい?高いの?」
このようにお考えではないでしょうか。
今回の記事では、派遣薬剤師のメリット・デメリットや、働き方、時給などについて詳しく解説します。
おすすめの転職サービスなども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

調剤薬局の薬剤師として5年、病院薬剤師として10年勤務。
現在は病院薬剤師として働きながら面接官なども担当。
そもそも派遣薬剤師とは?
そもそも、
「派遣薬剤師ってどんな仕事なの?」
「正社員でしか働いたことがないから、派遣薬剤師の働き方や仕事内容が知りたい」
という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、派遣薬剤師の基礎知識についてご紹介していきます。
派遣薬剤師の概要
派遣薬剤師とは、その名前の通り、派遣型の社員として薬剤師勤務を行うことを言います。
正社員であれば直接的に企業と雇用契約を結びますが、派遣型の薬剤師は派遣会社と雇用契約を結ぶことになります。
その上で、さまざまな企業に派遣されて業務を行うのです。
正社員であれば勤務先の企業から福利厚生が提供されることになりますが、派遣薬剤師の場合は派遣会社から適用されることとなります。
ただ、有休制度や社会保険制度など、会社によって異なることもあるため、事前に派遣会社に問い合わせておくと後々のトラブルを防ぐことができるでしょう。
なお、派遣に強い会社もあれば、正社員に強い会社もあるため、派遣型の求人を探すのであれば派遣に強い会社を利用することが大切です。
派遣薬剤師の働き方
派遣薬剤師と言っても、どの職場で働くかによって働き方は異なります。
ここでは、職種別の働き方について詳しく見ていきましょう。
調剤薬局での派遣勤務
派遣型の薬剤師の勤務先は多様ですが、その中でも求人数が最も多いのが調剤薬局への派遣です。
調剤薬局での勤務では、大まかに分けて”調剤”と”投薬”の2つの業務がありますが、派遣薬剤師はこのうちの”投薬”の業務を主として行います。
これは、調剤薬局ではそれぞれの薬局において異なる薬品の配置や、機器の操作を熟知する必要があり、調剤業務を派遣薬剤師が担当するのは難易度が高いことが理由です。
そのため、短期間での勤務になることが多い派遣薬剤師は、投薬のお仕事を担当する傾向にあります。
ただし、薬局によっては調剤業務も請け負うことがあるため、調剤薬局に勤務する場合は事前にどのような業務を担当するのか確認しておくと良いでしょう。
ドラッグストアでの派遣勤務
ドラッグストアに派遣として勤務する場合、処方箋調剤の服薬指導と並行しつつ、たまにOTC販売も行う働き方になる傾向にあります。
OTC飲みでの派遣業務は比較的少ないでしょう。
こうしたことから、ドラッグストアに派遣薬剤師として勤務する場合も調剤薬局と似たような業務になる可能性が高いです。
ただし、ドラッグストアならではの接客業務やレジ打ち、OTC商品の補填など、独自の忙しさもあります。
また、ドラッグストアに他に薬剤師が少ない場合や、一人薬剤師である場合には、派遣薬剤師であってもマネージャーのポジションに任命されることもあります。
店舗の状況によってどのようなお仕事に携わるのかも変わるため、事前に勤務条件についても確認しておくことが大切です。
病院薬剤師としての派遣勤務
上記2つとは異なり、病院薬剤師として勤務する場合には、少し状況が違ってきます。
病院では労働者派遣法第4条により、一般的な派遣では勤務できないためです。
ただし、”紹介予定派遣”(直接雇用をベースとしている派遣)や”産前産後休業や育児休業、介護休業などによる代替”などであれば病院で派遣勤務を行えます。
こうした事情により、病院薬剤師の派遣業務では正社員として働くことと同等の業務内容となる可能性が高いでしょう。
ただし、こちらも勤務する病院の状況によって異なるため、勤務前に条件の擦り合わせを行っておくことが大切です。
派遣薬剤師のメリットとは?
派遣薬剤師には正社員になりメリットが多数存在しています。
ここでは、そんな派遣薬剤師のメリットについて詳しくみていきましょう。
サービス残業が発生しない
まず、派遣型の薬剤師はサービス残業が発生しないのが大きなメリットです。
正社員であれば、
「残業しているのものの、タイムカードに記載するのが気まずい・・・」
「残業代が正確に支払われていない・・・」
などの問題が発生しがち。
それに対し、派遣社員は労働時間が定められており、残業を行った際には必ず支払われます。
1分単位で残業代が支払われるサービスもあり、徹底して残業代の支払いについて管理が行われているのです。
また、残業をするのがどうしても嫌な場合には、事前にコンサルタントに相談しておくことで残業が少ない・ほとんどない職場も紹介してもらえます。
勤務条件の融通を効かせやすい
中には、
「フルタイムで働くのがきつい・・・」
「できるだけプライベートの時間も充実させたい・・・」
という人もいらっしゃるでしょう。
派遣薬剤師の求人には、フルタイムの8時間での求人が多いです。
しかし、求人によっては半日の求人もあります。
また、例えフルタイムでの勤務だとしても、週に1度の勤務から週5日まで、幅広い選択肢があります。
こうした求人から自分に合うものを選択し、働きやすい環境でお仕事をするのも可能です。
仕事と家庭の両立を行いやすいのも、派遣薬剤師の魅力と言えるでしょう。
人間関係に悩みにくい
人間関係に悩みにくいのも、派遣型の薬剤師の強みでしょう。
正社員での勤務となると、どうしても長期的な勤務となるために3年〜5年程度は同じ職場で働くことが多いです。
店舗の変更も希望が通らないことも多く、現場の人間関係に悩んでしまうとストレスが溜まってしまいます。
その点、派遣薬剤師であれば2〜3ヶ月程度の勤務で契約するケースが多いです。
そのため、もし現場に入ってみて、「人間関係が合わない・・・」となった場合には、契約を更新せずに他の職場へ身を移すこともできます。
時給が高い
派遣型薬剤師のメリットとして最も大きいのは、時給が高く、稼ぎやすいことにあります。
厚生労働省が算出した平成29年度賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の平均的な年収は約520万円ほどとなっています。
週5日勤務、8時間程度の勤務時間で計算すると、
520万円÷12ヶ月÷20日÷8時間=2708円
と、正社員としての時給はおよそ2700円程度となるでしょう。
しかし、これはあくまでも残業時間なども正確に含めた計算であり、実際のところサービス残業もかなり発生している薬剤師も多いです。
そのため、実際的な数字としてはもっと低くなる可能性もあります。
その点、派遣型の薬剤師であれば時給3,000円〜4,000円の求人も多く、サービス残業が発生する恐れがありません。
こうしたことからしっかりと高時給で残業代まで支払われることにより、稼ぎやすいメリットがあるのです。
以下では、そんな派遣薬剤師の時給相場についてもっと詳しく見てみましょう。
派遣薬剤師の時給相場はどれくらい?
では、派遣薬剤師の時給相場はどれくらいなのでしょうか。
ここでは、派遣薬剤師の諸種別の時給比較や実際の求人について詳しく見ていきましょう。
職種別の時給比較
派遣薬剤師といっても、どの職種で働くかによって微妙に時給は変わります。
以下のように、各職場によっても時給が変わるため、参考にしてみてください。
ドラッグストア | 2,600〜3,100円 |
---|---|
病院 | 2,500円〜3,000円 |
企業 | 2,600円〜3,000円 |
調剤薬局 | 2,600円〜3,000円 |
このように、ドラッグストアが比較的時給は高めに設定される傾向にあります。
シンプルに時給だけで求人を探すのであれば、ドラッグストアが狙い目であると言えるでしょう。
実際に求人を検索してみた
筆者はこの記事を制作するにあたり、ファルマスタッフで2022年10月現在において派遣社員の求人がどれくらいで募集されているのか調査してみました。
高時給のものとしては、以下のように4,000円を超える求人も掲載されていました。
最低時給としても、おおよそ2,600円程度で、確かに派遣型の求人は高時給のものが多かったです。
ただし、どの転職サービスに登録するかによっても時給は変わるため、なるべく高時給の求人が掲載されているものを選ぶと良いでしょう。
なお、実際に調査したのはファルマスタッフです。
派遣薬剤師のデメリットとは?
上記では派遣薬剤師のメリットについて解説しましたが、もちろんデメリットも存在しています。
ここでは、派遣薬剤師のデメリットについて詳しく解説していきましょう。
正社員と比較すると雇用が不安定
派遣薬剤師のデメリットの一つとして、正社員と比較するとどうしても雇用が不安定であることが挙げられます。
期限付きの契約である派遣社員は、いつ契約が終了してしまうのかが分かりません。
ただし、事前に契約を更新するかどうか連絡をしてくれるケースがほとんどであるため、早めに更新するかどうか確認しておき、更新されない場合には別の求人をチェックしておくなどの対策を取ることが可能です。
また、利用する転職サービスによっては更新までに他の求人などを紹介してもらい、空白期間ができないように調整してもらえるサービスもあります。
福利厚生が正社員よりも充実していない
正社員と比較すると、福利厚生の面で多少の差が生まれてしまうのはデメリットがあるでしょう。
基本的な福利厚生は正社員・派遣社員の双方でほぼ同じで、有給休暇や産休育休の取得も行うことができます。
ただし、育児給付金の受給などにおいては派遣社員は1年以上の勤続や1年以上連続して雇用保険に加入するなどの条件などを満たすことが必要です。
こうした点において、若干の差があることは事前に把握しておきましょう。
必ずしも自分の希望通りになるわけではない
プライベートと仕事を両立しやすいのが派遣社員の魅力ではありますが、必ずしも自分の希望通りにシフトが組めたり、勤務地に派遣されたりするわけではないので注意が必要です。
また、1年の間でも求人の募集が多い時期と少ない時期があります。
閑散期に入るとどうしても求人数が少なくなってしまい、希望条件に合わず、なかなか求人を見つけられない可能性も出てくるでしょう。
こうしたことに対応するためには、事前に求人が多い時期を狙ったり、要望をあらかじめコンサルタントに伝えておき、希望に近い求人が出た際に紹介してもらうことが大切です。
即戦力を期待される
派遣薬剤師は、即戦力を期待される傾向にあります。
というのも、薬剤師の派遣求人を出す職場は基本的に人手が足りていません。
そのため、現場に入ってすぐにでも即戦力で働いてもらえるような人材が求められているのです。
そうした状況を踏まえた上での、高時給となっています。
ただ、現場経験が少ないからといって、求人に応募できないというわけではありません。
例え経験が少ないとしても、現場の研修制度やサポート制度が充実しており、丁寧に教えて
もらえる求人も多いです。
まずはコンサルタントに経験が少ないことを伝えておき、サポート体制が整っている職場を紹介してもらえるように頼んでみると良いでしょう。
派遣薬剤師が求人をチェックする時のポイントは?
本記事では、派遣薬剤師の時給について詳しく解説していますが、求人をチェックする際のポイントは時給だけではありません。
ここでは、実際に求人をチェックする際のポイントについて詳しく見ていきましょう。
自宅からの距離
まず、自宅からの距離はしっかりと見ておきましょう。
どれだけ時給が高くても、自宅から遠く離れていては通うだけでストレスが溜まってしまいます。
また、中には職場までのアクセスが悪く、そうした不便さもあって求人が集まらずに時給が高くなっているケースもあります。
こうしたことも踏まえ、自宅からの距離が遠すぎないかしっかりと確認しておくことが大切です。
シフトの要望を聞いてくれるかどうか
なるべくシフトの要望を柔軟に聞いてくれる職場を選びましょう。
人によってどのような時間帯で働きたいかは異なると思いますが、なるべく希望通りにシフトが組める職場を選ぶ方が結果として長続きする可能性が高いでしょう。
ただし、上記でも解説したように必ずしも希望が通るわけではないため、注意が必要です。
現場の空気感
このほかに、現場の空気感についても確認しておきましょう。
時給が高くても、現場の雰囲気が悪いと入ってから悩むことになってしまいます。
ネット上にも、以下のように現場の空気感について悩んでいる声がありました。
働き始める前に情報収集を行い、雰囲気まで掴んでおくことが大切です。
転職サービスの中には職場見学が行えるものや現場の空気感もしっかりと教えてくれるサービスがあります。
そうした転職サイトを利用し、事前にリサーチを徹底しておけば就職してからのミスマッチを防ぐことができるでしょう。
派遣薬剤師が時給4,000円以上で働くには?
上記でも解説した通り、派遣薬剤師の高時給求人は実際に存在しています。
ここでは、中でも特に高時給である4,000円以上で働くためのコツについて解説していきます。
ドラッグストアの求人を探してみる
上記でも解説した通り、どの職種で働くかによっても時給は変わります。
中でも高時給の案件が多いのがドラッグストアです。
ドラッグストア関連の求人を狙ってみると、時給も高めの求人を見つけられる可能性が高まると言えます。
反対に、病院の求人などは比較的時給も低い傾向にあるため、注意しましょう。
ただし、あくまでも参考であるため、時期や求人によって異なります。
高時給求人の取り扱いに強い転職サイトを利用する
高時給の求人を見つけるためには、当然ですが時給の高い求人を扱っているサイトを利用するのが一番手っ取り早いです。
薬剤師の転職サイトは多数ありますが、中には派遣社員の案件が掲載されていないものも多いので注意が必要になります。
最後に高時給求人を見つけやすいサイトを紹介しますので、利用を検討してみてください。
派遣薬剤師の求人を探す上でおすすめのサイトは?
派遣薬剤師で高時給を狙うために登録しておくべきサイトは、ファルマスタッフです。
上記でも紹介したように、4,000円以上の派遣薬剤師求人も実際に掲載されており、高時給が狙えます。
また、面談までスタッフが同行してくれるため、非常に心強いサービスと言えるでしょう。
派遣薬剤師としてこれから働き始めようと検討している方は、最初に登録しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、派遣薬剤師のメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
必ずしも時給が全てではありませんが、もし高時給を狙うのであればどのサイトを利用するのかが重要になりそうです。
時給だけではなく、自宅からの距離や現場の空気感についてもしっかりとチェックしておくと良いでしょう。
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