「HSPは薬剤師に向いてない?」
「HSPで仕事が辛いときはどうしたら良い?」
などと、お悩みではないでしょうか。
HSPは仕事をする上で何かとストレスを感じやすく、疲れてしまうことも多いでしょう。
この記事を執筆している私自身も、HSP診断ではほぼ満点を取るほどの生粋のHSPです。

調剤薬局の薬剤師として5年、病院薬剤師として10年勤務。
現在は病院薬剤師として働きながら面接官なども担当。
HSPで薬剤師に向いてないと感じる時の解決策は?
最初に結論から入りますが、HSPでお悩みの薬剤師の方は以下のような解決策を実践してみてください。
HSPは何かと悩みやすい体質だと思いますが、働き方や環境を変えることで、スムーズに日々の業務をこなすことに繋がります。
派遣やパートで働いてみる
HSPで辛いとお考えの方が最も簡単にできる解決策として、”働き方を変えてみる”という方法があります。
薬剤師はその資格の希少性から、求人数もかなり多いです。
また、派遣やパートであるとしても時間単価が高く、少しの時間であっても高収入が期待できます。
今すぐ転職しない場合でも、薬キャリなどのサイトに登録して求人を眺めるだけでもかなり視野が広がるでしょう。
まずはお気軽に無料アカウント登録しておくことをおすすめします。
人事異動のない職場で働いてみる
次に、人事異動のない職場で働くのも一つの選択肢です。
後ほど解説するように、HSPだと対人関係で悩みを抱えてしまう人が多いです。
せっかく一つの職場で馴染めたのに、異動になったことでまた新しく関係を築き直さなければならないストレスを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
そのため、なるべく異動がない地域の病院や薬局などで働くことも視野に入れてみましょう。
なるべく人と接しない職場を選ぶ
求人によっては、薬品の在庫管理など、薬剤師であるものの対人関係が少ない仕事もあります。
実際に求人情報を眺めてみると、こうしたレアな仕事も見つけることができるのです。
対人関係が苦手だと思うのであれば、なるべく人と接しない職場を選んでみるのも良いでしょう。
マイナビ薬剤師などであれば無料で利用でき、求人の幅も広いのでぜひ登録してみてください。
HSPだと薬剤師に向いてないと考える理由は?
そもそも、HSPに向いてないと薬剤師の方が考える理由はどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、HSPは薬剤師に向いてないと考えてしまう方の理由について解説します。
人間関係に悩みすぎる
まず、人間関係に悩みすぎてしまうということがあるのではないでしょうか。
私自身もHSPなので非常によくお気持ちが分かりますが、この記事を読まれているあなたも、以下のようなことでお悩みになってはいませんか?
- 上司や同僚からどう思われているか気になる
- 少し注意されただけでも深く傷ついてしまう
- 人間関係上の悩みで眠りにくい時がある
- 常に他者からの評価が気になってしまう
このように、HSPの方は人間関係に人一倍敏感になってしまいがち。
かくいう私も、人間関係に悩み続けてきた人生を送ってきました。
でも、こういったことを誰かに相談しても、
「そんなの気にしなかったら良いじゃん」
など、的外れなアドバイスをもらいがちですよね。
他人から理解されないHSP気質な方は、自分で環境を整えていく努力が必要になります。
患者さんとの関係が辛い
薬剤師を悩ませるのは、職場の人間関係だけではありません。
患者さんとの付き合い方に悩んでしまうという方も多いのではないでしょうか。
特に、HSPの方は共感力が非常に強いです。
患者さんの辛い気持ちにも共感してしまうため、ストレスを抱え込んでしまうことも多いでしょう。
- この患者さん、本当に辛そう・・・
- 癌を患っている。まだまだ若いのに・・・
- 来診するたびに薬の量が増えている・・・
など、他の人の病状を目の当たりにすることで辛さを感じてしまうという方もいらっしゃるはず。
HSPならではの悩みかもしれませんが、他の人に共感しすぎてもなかなか辛いものがありますよね。
忙しすぎる環境が辛い
これはHSPあるあるだと思うのですが、「同時進行で複数の作業をこなす」ことが苦手な人も多いのではないでしょうか。
私自身もこうした特徴に当てはまっており、作業を誰かから3つ以上頼まれると何かが抜け落ちてしまうということが少なくありませんでした。
「こんな簡単なこともできないなんて、自分は不完全な人間だ」
「自分だけ劣っているように感じる」
など、頼まれたことができないと肯定感も下がってしまいますよね。
でも、心配いりません。
それはHSPの特徴であり、あなたが気にする必要はないんです。
忙しすぎない職場に身を移すことで、そうした問題は解決できます。
人事異動でストレスを感じる
薬剤師であっても、働いている環境の変化に対応していく必要があります。
例えば、
- 夜勤にも出る必要がある
- シフト時間の変更に柔軟に対応する必要がある
- 出勤店舗の移動
など、その都度の出勤時間や異動に対応していかなければならない人も多いでしょう。
しかし、繊細なHSPの方は、こうした環境の変化が大きなストレスとなります。
せっかく慣れてきた職場の人とも、新しい職場になればもう一度関係を作り直さなくてはなりません。
そして合わない人が現れると、それだけでかなりの精神的な負担となってしまいます。
こうした問題に対処するには、上記でも解説したように異動のない職場に移るのが有効です。
HSPの薬剤師が転職する際の注意点は?
HSPの薬剤師の方が転職する際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。
ここからは、HSPの薬剤師が転職する際の注意点をご紹介していきます。
感情に任せて転職しない
まず、どれほど今の仕事が辛いとしても、感情に任せて退職しないようにしましょう。
現状の職場にストレスを抱えていれば、一刻も早く転職したいとお考えの方が多いのではないでしょうか。
しかし、勢いに任せて転職しても、良いことはありません。
中にはどうしても我慢できず、突然音信不通になってしまう方もいますが、そうした退職の仕方は絶対にNG。
なぜなら、突然の音信不通は最悪の場合懲戒解雇となり、次の転職にも不利になってしまう恐れがあるからです。
どうしても辛いなら退職代行の利用なども検討し、退職は慎重に行うようにしましょう。
事前に計画を立てる
転職に際して、綿密な計画を立てておくことをおすすめします。
薬剤師は資格保有者であり、転職市場でも非常に有利です。
2025年現在、薬剤師の現場はどこも人手不足に陥っているので、正直転職先に困ることはないでしょう。
ただし、だからと言ってHSPの方が職場の精査をせずに転職してしまうのは危険です。
これまでの経験を踏まえ、
- どんな職場が適しているのか
- 長続きできる職場環境
- どんな手法で転職するか
などについては綿密に計画した上で転職活動を進めるのが望ましいでしょう。
以下でも解説するような、薬剤師専門の転職エージェントに相談することで、こうした問題をクリアすることができます。
プロの第三者に相談する
これから転職を検討している薬剤師の方は、プロの第三者に相談しましょう。
薬剤師の転職エージェントを活用することで、転職をスムーズに進めることができます。
現在では薬剤師に特化した転職エージェントも登場しており、
- 現場の実態を熟知したエージェントに相談できる
- 自分の性格を加味した上で転職先を紹介してもらえる
- 求人数の幅を広げることができる
などのメリットがあります。
HSP気質であることを相談した上で転職活動することで、あなたにとって最適な職場を選ぶことにつながるでしょう。
利用は全て無料であるため、まずはアカウント登録から始めてみてはいかがでしょうか。
実際に転職してみた経験談
ここでは、私が実際に転職をした時の経験談をご紹介します。
転職して良かったこと
転職してよかったことは、転職するたびに職場に対する満足度が少しずつ上がっていることです。
転職をする際には、前職の反省や不満点を参考に仕事探しをするからか、毎回少しずつ職場環境がよくなっています。
満足度を上げるためにも、しっかりと自己分析や企業分析をして、悔いのない転職活動にしましょう。
転職する時に大変だったこと
転職するときに大変だったことは、自分の「転職の軸」を定めることです。
仕事内容を重視するのか、人間関係を重視するのか、勤務時間や休日などの条件を重視するのか…。
人それぞれ重視するポイントが異なるため正解はありませんし、自分の中でも優先順位を決めるのは難しいものです。
しかし、優先順位を決められなければ、転職先をなかなか決められません。
転職の軸はしっかりと定めておきましょう。
転職するときにやっておいて役立ったこと
転職する時には「自分を客観的に評価すること」が役立ちました。
病院や調剤薬局で一般薬剤師として働いていると、どうしても調剤業務が中心となってしまいます。
そのため「いざ転職となっても、自分のセールスポイントを見つけられない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、これまでの経験した業務をひとつずつ確認し、客観的に評価することで、自分の強みや市場価値がわかるようになります。
まずは自分のことを客観的に評価してみましょう。
この客観的な評価を第三者の視点で行ってくれるのが、転職エージェントのキャリアアドバイザーです。
キャリアアドバイザーに客観的に評価をしてもらうことで、自分では思いもよらない強みが見つかることもあります。
自己分析に悩んだ時は転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。
これから転職する人に伝えたいこと
転職には不安がつきものです。
特にHSP気質の方にとっては、新しい環境に対して不安やストレスを感じてしまうかもしれません。
しかし、転職活動をすることで自分の今後のキャリアや人生を見つめ直せます。
転職を良い機会ととらえ、とことん自分と向き合って良い転職活動にしていきましょう。
私が使った転職エージェントとその感想
ここでは、実際に使った転職エージェントの感想をお伝えしていきます。
結論からお伝えすると、3社とも違う良さがあり、私は3社それぞれのサポートを利用して転職活動を進めていきました。
登録する際の参考にしてみてくださいね。
ファルマスタッフ
ファルマスタッフは丁寧で手厚い対応が魅力です。
過去にファルマスタッフ経由で入社した方から、面接を受ける職場の情報を教えてもらえたり、面接に同行してもらえたり…。
「こんなに丁寧に対応してくれるの?」と正直なところ驚いてしまいました。
また、過去の退職者の退職理由など、ネガティブな情報もしっかりと伝えてもらえるなど、誠実さも感じました。
手厚いサービスを受けたい方には特におすすめのエージェントといえるでしょう。
マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師は、その人にぴったりの求人を探してくれるところが最大の魅力です。
転職をする時には、人それぞれ、さまざまな希望条件があると思います。
私も「17時終業」「休みが取りやすい」「子育てと両立できる」「人間関係が良い」などなど、多くの条件を出しました。
マイナビ薬剤師では、提示した条件を丁寧に仕分けし、優先順位をつけ、ぴったりの求人を見つけてくれたのです。
周囲でも「マイナビはとことん話を聞いて、自分に合う求人を探してくれる」との声をよく聞きます。
薬キャリ
薬キャリはママ薬剤師に特におすすめです。
子育てをしながら働こうと思うと、保育園を探したり、送迎のために勤務時間を調整したり、ママ薬剤師ならではの悩みが出てきます。
薬キャリは、その「ママ薬剤師ならではの悩み」への対応に慣れている点が魅力です。
私自身も、「保育園の入園申請が…」などをキャリアアドバイザーに相談すると、詳しく伝えなくてもすぐに話が通じ、スムーズに面談が進みました。
子育てと両立できる職場をお探しの方は、一度相談してみると良いかもしれません。
薬剤師の仕事で悩んだ時に効果があった対策3選
ここでは、薬剤師の仕事で悩んだ時に効果があった対策3選をご紹介します。
期限を決める
対策ひとつめは「とりあえずここまで頑張ろう!」という期限を決めることです。
仕事が辛い時、嫌なことがあった時、いつまでもそんな嫌な状態が続くと思うと辛いですよね。
しかし、薬剤師には国家資格という強い味方があり、転職は比較的しやすいです。
3ヶ月や1年といった何かしらの期限を定めて「ここまで続けて嫌だったら転職しよう!」と決めてしまうと心が楽になります。
力が抜けてむしろ仕事が上手く行ったり、その職場の良いところが見えてきたりすることもあるので、試してみてくださいね。
休日は職場の人と過ごさない
2つめのポイントは、休日の過ごし方です。
働きはじめると新しい友達を作ることが難しく、ついつい休日などのプライベートな時間も職場の人と過ごしてしまいます。
しかし、職場の人と話すときは、ついつい仕事の話にかりがちです。
休日なのに十分リフレッシュできない恐れがあるので、休日は職場以外のコミュニティの人と過ごすように意識してみましょう。
気にしすぎない
対策3つ目は、気にしすぎないメンタルを手に入れることです。
仕事をしていると、患者さんにクレームを言われたり、他職種スタッフや上司に理不尽に怒られたり、いろいろなことがあります。
もちろん、自分の間違いや悪い部分は反省する必要がありますが、気にしないメンタルを手に入れることも重要です。
「反省するけど気にしない!」このメンタルを手に入れられるように意識してみましょう。
【面接官目線】転職で見られているポイントとは?
ここでは、面接官をしていた私が、実際に見ていたポイントをご紹介します。
前職の退職理由
前職の退職理由は履歴書が届いた時点でしっかりと確認します。
退職理由として前職の不満を記載している方は意外といますが、書類審査の時点で落ちてしまうことが多かったです。
なぜなら、採用側としては「採用しても、同じように不満を持ってすぐ辞めてしまうのでは?」と不安になってしまうからです。
前職の退職理由はできるだけポジティブに書くようにしましょう。
自社の雰囲気に馴染めそうか
自社の雰囲気や企業風土に馴染めそうかも重視していました。
採用はマッチングです。
どんなに良い人でも雰囲気が合わないと、採用された人も、受け入れた側も辛い思いをしてしまいます。
面接官側もしっかり見ていますが、自分でも「自分がその職場で働いている様子が想像できるか」確認してみましょう。
私が思う転職した方が良い人・転職しない方が良い人
ここでは、転職した方が良い人、転職しない方が良い人の特徴をお伝えします。
転職した方が良い人の特徴
精神的に病んでいる
精神的に病んでいる人は転職や休職を検討しましょう。
世の中にはたくさんの仕事があります。
精神を病んでまで、その職場で働く必要はありません。
一番大切なのはあなたの心の健康です。
自分を守るためにも早く決断をしましょう。
毎日転職について考える
毎日転職について考えている人も、まずは転職活動をしてみることをおすすめします。
転職自体にはリスクがありますが、転職活動をするだけならリスクはゼロです。
外の世界を見れば、もっと自分にあう仕事を見つけられるかもしれません。
毎日悩むくらいなら、まずは転職活動をしてみましょう。
朝から仕事に行くのがとにかく辛い
朝から仕事に行くのがとにかく辛い人も、早めに転職することをおすすめします。
「朝から仕事に行くのがとにかく辛い」と感じる時点で、精神へのダメージはすでに出ていると言えるでしょう。
精神を病んでしまうと復活までに少し時間がかかってしまいます。
病んでしまう前に転職をした方が良いでしょう。
転職しない方が良い人の特徴
次にやりたいことが不明確
次にやりたいことが決まっていない人は、まずは「自分の転職の軸」を見つけてから転職すると良いでしょう。
やりたいことが不明確の場合、職場選びに悩んでしまい、満足のいく転職が出来ない可能性があります。
まずは自分のやりたいことを明確にしましょう。
退職の覚悟が定まっていない
退職の覚悟が定まっていない人も少し転職を待った方が良いでしょう。
例えば、現在の職場の福利厚生や給与が好条件の場合、条件を維持した転職が難しいこともあります。
条件が下がるとモチベーションも下がってしまうケースが多いです。
自分に退職の覚悟がまだできていないと感じた場合は、転職を避けたほうが良いでしょう。
リサーチができていない
リサーチができていない方は、まずは現在の市場動向などのリサーチから始めると良いでしょう。
現在の職場に対する不満を転職で解消できるかは、市場動向などにもよります。
まずはしっかりとリサーチをして情報を集めてから、転職を検討しましょう。
まとめ
今回の記事では、HSPで薬剤師に向いてないと感じる方に向けて具体的な解決策を解説しました。
- 派遣やパートで働いてみる
- 人事異動のない職場で働いてみる
- なるべく人と接しない職場を選ぶ
HSPは特徴的な性質であるため、自分自身で環境を整えたり、働き方を変化させるなどの工夫が必要になります。
上記で解説したことを参考にして、今後のキャリアをどうすべきか判断していくようにしましょう。
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